2018-01-01から1年間の記事一覧
大学前駅に着いたとき、時刻は五時を回っていた。改札を出ると、授業の終わった学生の群れが、まるで何の悩みもないみたいに笑って話し合いながら、いまさっき俺が出てきた改札にみんな吸い込まれていった。その群れは駅の出口を抜けても、大学へと続く細く…
1955年のミュージカル映画、「いつも上天気」(It’s Always Fair Weather)から、とびっきりのナンバーを訳してみました。この作品、天下のジーン・ケリーとシド・チャリシー共演にもかかわらず、現在のところ日本では円盤が出ていません!!!! 信じられん…
ちいさいころはかみさまがいて。 むかし、神谷美恵子に傾倒していた。どこでその名前を知ったのかは今では覚えていない。もしかしたら、松岡正剛の千夜千冊あたりで存在を知ったのかもしれない。ただ、深くはまり込むきっかけになったのは、今は亡き旧名取市…
名高き『ブレードランナー』を観たのは何年も前のこと、大学図書館でのことだった。そこまで悪くはなかったけれど、自分にとってあまり響く作品ではなかった。当時は革新的だった世界観も、多くのエピゴーネンに触れていた自分にとっては、単なる歴史的遺物…
恋に浮かれて浮かれまくった男の舞い上がりっぷりがこれでもかと表現された曲。戦前に作詞作曲されたとは思えないくらいチャラチャラしてます。この "I" とやらは件のかわいこちゃんをホントにモノに出来てるんでしょうかね。適当に遊ばれてカモられてるだけ…
最近は仕事の夢を見ることが多かったけれど、気合を入れてうつくしい音楽をたくさん摂取するようにしたら、見違えるようにいい夢を見れるようになりました。こんないい曲を聴いた日にゃ、とびきりの美人の夢が見れそうです。
YMOの大傑作アルバム『増殖』に収められた一曲。イカした曲作ってんじゃねえかよお、お前らよお。作詞は初期YMOの言語世界を支えた詩人クリス・モスデル。この歌詞がですねえ、むちゃくちゃ難しかった。とりあえず日本語に置き換えたはいいものの、何を言っ…
こないだ定食屋で飯食ってたらFMでメチャクチャ最高な曲が流れてきて、なんじゃこりゃと思って急いで調べたのがこの曲です。一途で熱くてそこはかとなくエロティック。いかにも90sなサウンドが、いま聞くとすごく新鮮ですね。 歌詞は結構意訳してます。"I do…
Yellow Magic Orchestraがデビュー・アルバム「Yellow Magic Orchestra」を世に出したのが、いまから40年前の1978年のことでした。そこに収められた作品群は、誇張でも何でもなく、未だに未来の音たり得ています。きっと今から100年後も、これらの楽曲はリス…
1989年公開の映画『007 消されたライセンス』は、シリーズでもかなり異色の作品でした。ボンドの親友であるフェリックス・ライターが麻薬王に襲撃され、彼の花嫁が殺され、フェリックス自身も大怪我を負う。ボンドはMI6からの指令でなく、自身の意志で彼の復…
眠れない。激務とストレスにより眠れない。最近は睡眠不足が続くと心臓がキューッと締まるような痛みが一瞬発生したりする。不整脈だろうか。そのうち致死性不整脈やら心不全やらでぽっくり死ねるんだろうか。早いとこ死んでこんな世の中とはオサラバしたい…
初めてこの曲に触れたのは、中学生くらいの頃でしょうか。当時、夕方にやっていたミュージックフェアで、過去のお宝映像特集みたいのをやっていて、その中で、かの美空ひばりがこの曲を歌っているのが流れたんですね。それでいっぺんにこの曲に引き込まれて…
アントニオ・カルロス・ジョビンの遺作である「アントニオ・ブラジレイロ」に収録された一曲。なんでも、1992年にブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された「環境と開発に関する国際連合会議」のために書き下ろされた楽曲なんだとか。国際サミットのテー…
東京がニコニコ超会議で沸き立ち、ねずみさんたちが生(?)のらきゃっとと会話してガチ泣きしていた昨日今日、俺はいつものように休日出勤して希死念慮を増大させていた。今日に至っては別のチームの先輩が急に異動になることが判明し、彼女が担当していた…
敬愛する戸田誠二の『音楽と漫画と人』の中に、「Deep Purple」という掌編が収められています。イギリスのハードロックバンドであるDeep Purpleのバンド名が、この記事で紹介する曲のタイトルに由来しているという逸話を軸に、音楽を通して人と人が繋がる姿…
遠い遠い昔のとある朝、朝飯を食いながらめざましテレビを観ていると、松浦亜弥の新CMに往年の名曲"Goody Goody"が使われるというニュースが流れた。エヴァンゲリオンのEDの影響でちょっとずつ昔の洋楽を聴き始めてた自分は、わーおこいつは夢のコラボだぜと…
4月14日金曜日、俺は命懸けて定時ダッシュをして、電車を乗り継ぎ、劇場に向かった。IMAX 3Dのドでかいスクリーンで、公開初日にスティーヴン・スピルバーグの『レディ・プレイヤー1』を観るためだ。金曜夜という微妙な日時だったが、客席はかなり埋まってい…
Mam'selleとは馴染みの薄い語ですが、調べてみたところ、フランス語で「お嬢さん」とかを意味するmademoiselleの短縮形っぽいです。訳では「お嬢さん」とする案も会ったのですが、それだと何か微妙になったので、そのまま「マムゼル」としました。 おいらの…
世紀の名盤" Four Freshmen And 5 Trumpets "から、ごきげんなナンバーを訳してみました。とびっきりの美人とデートの約束をして昇天しそうな男の歌です。隅から隅まで脳天気な歌ですが、ヨハネの黙示録に出てくる真珠の門みたいな術語がさりげなく使われて…
For where two or three are gathered in my name, I am there among them. Matthew 18:20*1 本論は今年の一月末に発表した「リラダン伯爵の夢の果て――のらきゃっと小論」の続編である。先の記事において筆者は次のことを論じた。すなわち、男性の恋愛とは畢…
誰しもこれを聴くと何か泣いてしまうみたいな曲があるでしょうが、自分の場合はこれです。カップルがいちゃこらしながら夜更かしするだけの曲なんですがね。どうにも涙腺に来ましてね。年ですかね。 ホーギー・カーマイケルの曲ももちろん素晴らしいですが、…
憂鬱な月曜もホーギー・カーマイケルさえいてくれれば何とかなる。 Buttermilk Skyとは何でっしゃろ。辞書を引いてみると「曇り空」とあったが、ネットでもう少し詳しく調べてみると、どうやら「うろこ雲」のことを指しているらしい。雲が点々と並ぶ様子が、…
この記事では、『未来のイヴ』の作者として名高い19世紀のフランスの詩人オーギュスト・ヴィリエ・ド・リラダン伯爵の恋愛論を検討し、それが21世紀において、バーチャルYouTuberのらきゃっとの登場により達成されたことを論じたい。 1. リラダンの恋愛論 ま…
The Four Freshmenの"In Person Volume 2"に収録されているバージョンがあまりにも最高でとうとう訳してしまいました。The Four Freshmenは神。 ただ、とりあえず日本語に移し替えたのはいいけれども、ぶっちゃけこの歌詞よくわからない。特に難しいのが"sto…
"Nickelodeon"にジュークボックスって意味があるってこの曲訳すまで知りませんでした。タイトルに反して音楽にはそこまで興味のないひとの曲です。