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ΕΚ ΤΟΥ ΜΗ ΟΝΤΟΣ

熱い自分語り

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「草の葉が言った」

 なんか久しぶりですがハリール・ジブラーンのThe Madmanをじゃんじゃか訳しちょりましょうのコーナーです。テクストは毎度おなじみぼくらの友だㇼProject Gutenberg Australia*1です。今日訳したのは'Said a blade of grass'という小品。これも永劫回帰ってんですかね。ジブラーンが傾倒していたニーチェのかほりがそこはかとなくしますが、何とも愛らしく仕上がってます。

 

 

Said a blade of grass


Said a blade of grass to an autumn leaf, “You make such a noise falling! You scatter all my winter dreams.”

Said the leaf indignant, “Low-born and low-dwelling! Songless, peevish thing! You live not in the upper air and you cannot tell the sound of singing.”

Then the autumn leaf lay down upon the earth and slept. And when spring came she waked again--and she was a blade of grass.

And when it was autumn and her winter sleep was upon her, and above her through all the air the leaves were falling, she muttered to herself, “O these autumn leaves! They make such noise! They scatter all my winter dreams.”

 

草の葉が言った


 草の葉が枯葉に言った。「落ちるときうるさいんですけど! お蔭で、冬の夢がぜんぜん見れない」

 怒った枯葉は言った。「旅も出来ない卑しいやつ! 歌も知らずに不平を言うなんて! あなたは上空に住まってないから、歌の音色を出すことが出来ないのね」

 それから、枯葉は地上に舞い降り、眠った。そして春が来ると、彼女は目覚め――草の葉になった。

 秋になり、冬の眠りが彼女の上に降りてきた。だが、上空の至るところから枯葉が落ちてきた。彼女はひとり呟いた。「枯葉め! あいつらうるさいんだけど! お蔭で、冬の夢がぜんぜん見れない」