ΕΚ ΤΟΥ ΜΗ ΟΝΤΟΣ

熱い自分語り

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「色んな顔」

 はいさーーーーいハリール・ジブラーンのThe Madmanをだらだら訳してくんぞのコーナーです。テクストはくらい夜の とばりが消える 朝が来たら ねむりから さめてほしいの 私のProject Gutenberg Australia*1です。今日訳したのは'Faces'という作品。メッチャ難解。本当に難解。一応タテをヨコにして日本語にしてみましたが、その真髄をちゃんと理解できてはいないと思います。これから何度も読んで、折に触れて改訳してけたらなあと思いますです。

 

 

Faces


I have seen a face with a thousand countenances, and a face that was but a single countenance as if held in a mould.

I have seen a face whose sheen I could look through to the ugliness beneath, and a face whose sheen I had to lift to see how beautiful it was.

I have seen an old face much lined with nothing, and a smooth face in which all things were graven.

I know faces, because I look through the fabric my own eye weaves, and behold the reality beneath. 

 

色んな顔


 俺が見てきた顔の中には、千の表情を呈するやつもあれば、型にはまったみたいに一つの表情しかないやつもあった。

 俺が見てきた顔の中には、醜さの奥を探らないと輝きが見つからないやつもあれば、高く掲げないと、どれだけ美しく輝いてるか分からないやつもあった。

 虚無で皺くちゃになった年寄りの顔を見たこともあれば、すべすべの顔に神羅万象が刻み込まれるのを見たこともある。

 俺は色んな顔を知ってる。なぜって、この眼が編み出す織物をくまなく調べ、その奥にある本当のものを見ているからさ。