「おかあさんといっしょ」名曲15選
今日3月30日をもって、だいすけおにいさんが「おかあさんといっしょ」を卒業するそうです。2008年から9年間に渡ってうたのおにいさんを務めたとのこと。おさむおにいさんよりも長い期間この大役を果たしてきたんですねえ。wikipediaによれば、だいすけおにいさんは高校生の頃からうたのおにいさんになることを志していたらしく、努力に努力を積み重ねてその夢を実現させたそうです。だいすけおにいさんの不屈の精神に感嘆すると同時に、これほどまでに誰かを魅了する「おかあさんといっしょ」という番組の素晴らしさを再確認しました。
自分も小っちゃい頃に夢中になってこの番組を観てはいましたが、その魅力を本当に理解できたのは、20歳を過ぎてからだった気がします。図書館で懐かしいと思って借りた「おかあさんといっしょ」のCDを聴いて、その楽曲の豊かさに心底驚いたのを今でも覚えています。この番組が名曲はそれこそ星の数ほどありますが、とりあえず独断と偏見で、自分のお勧めの曲を15ほど選んで紹介してみたいと思います。youtube等の動画を貼りまくってるので糞みたいに思いです。アテンション!
「おかあさんといっしょ」のトルコ行進曲
「おかあさんといっしょ」の開幕といったら、この曲しかないでしょう。モーツァルトの軽やかな音色に合わせて繰り出される番組ゆかりの単語の機銃掃射。うたのおにいさんおねえさんの異常なまでのポテンシャルの高さが伺える神曲ですね。
イカイカイルカ
いきなり此奴です。すいません。数ある「おかあさんといっしょ」発の電波曲の中でも群を抜いて毒電波濃度の高い怪曲です。薬用アルコールをあおりながら書かれたとしか思えない歌詞もさることながら、番組で披露される謎のコスプレハイテンションダンスが余りにヤバい。国営放送の本気が伺えます。受信料払ってて良かった。
バンジョーのジョー
「おかあさんといっしょ」のコミカルな曲では、これも好きですね。子供番組きってのハードボイルド・ガイ、バンジョーのジョー。バンジョーを手に町を渡り歩き、美しい音色で人々を魅了する。誰もがうっとりしてしまうが、しかし奴は言う。「ほれちゃいけねえ」。素敵! 抱いて!
ドラネコロックンロール
「おかあさんといっしょ」には猫ゆかりの曲がたくさんありますが(「ねこのひげ」とか「地球ネコ」とかとか)、一番有名なのはこいつでしょう。最高にロケンロールなイカしたメロディーに惹き付けられられますが、それもそのはず、作曲はCASIOPEAのキーボードだった司会屋、じゃなくて向谷実御大でございます。結構な大物が楽曲を提供してるのも、この番組の大きな魅力っすよねえ。
虹の色とお星さま
胸がキュッとなるような切なくメロディアスなこの曲。作曲は、これまたCASIOPEAのドラマーだった神保彰御大です。彼はCASIOPEA時代からドラムだけでなく作曲の方面でも才能を発揮してましたが、その最高傑作はこいつじゃないかと思います(Living on a Feelingあたりも捨て難いですが)。幻想的・神話的な歌詞も素晴らしい。
スプーンひめは きょうもスプーン
1997年から99年にかけて、番組中で放送された「スプーンひめのスイングキッチン」というアニメのOPテーマ。ジャジーな編曲がたまらんですね。「ショッキショッキショクタック」とか「チップチップスティックピック」とか、歌詞の音の響きも楽しい。
かくざとういっこ
一分足らずしかないのに、深い印象を残す名曲です。象と蟻が角砂糖を食べてしあわせになるという、それだけの内容なのに、どうしてこんなに感動するんでしょうね。歌というものの持つ力を思い知らされます。番組で流れる際には、渡辺宏のやわらかなイラストが添えられていて、それがまたいいんですよねえ。
ちいさなふね
この世のものとは思えないほど美しい曲です。また編曲が素晴らしいんですよ。随所で彩を添え、最後に弾けて余韻を残すピアノが堪らないです。
先の曲とこの曲は、「おかあさんといっしょ」を支え続けた偉大なる作曲家、福田和禾子の作品です。彼女の生み出した音色は本当に魔法以外の何物でもありません。
はるのかぜ
この番組を支えたもう一人の天才に、おさむおにいさんこと坂田おさむが挙げられるでしょう。7代目うたのおにいさんを8年間務めた彼は、作詞も作曲も出来て、しかも歌も抜群にうまいという並外れた才能の持ち主です。この「はるのかぜ」も、おさむおにいさんが作詞作曲をしています。あたたかなメロディーと、音の響きの楽しい歌詞が心に残ります。「ほんわか ふんわか そろそろり」というオノマトペの素晴らしさよ!
あめふりりんちゃん
なんちゅーかもう何もかも完璧としか言いようのない神曲。この曲がきっかけで雨が好きになった子供って結構いるんじゃないでしょうか(最後晴れるけど)。栗コーダーカルテットの演奏と、絵本作家のおーなり由子のアニメーションが最高にマッチしていますね。ちなみに、作詞もおーなり由子です。この方は「ハオハオ」という曲の歌詞とアニメも提供していて、そっちもまたいい曲なんですよねえ。
菜の花畑で思い出す
「にこにこぷん」に登場する袋小路じゃじゃ丸は元気いっぱいのガキ大将で、いつも強く明るく生きている。でも、そんな彼は母と生き別れになった過去を持つ。そんなじゃじゃまるが劇中で歌うのがこの曲。平易ながら極めて詩的な歌詞が美しくて悲しくて、胸に迫ります。子供が聴いてももちろん感動するでしょうが、年を重ねてから聴き返すと、もっと深い感慨を抱くような曲ではないでしょうか。
赤いやねの家
先に挙げた「菜の花畑で思い出す」と並んで、大人の心にこそ迫るような名曲です。「おかあさんといっしょ」には、こういうような、失ったものの思い出を描いた曲が少なからず存在するのですが、番組を観てる幼稚園児くらいの子供には、その真意は分からないでしょう。たぶん、大人になって、色んなものを失って、それでも家庭をもって、子供と一緒にこの番組を観て、そこで聴き返して、ああ、こんな曲だったのかと理解するのでしょう。何というか、人生そのものって感じです。
銀ちゃんのラブレター
「おかあさんといっしょ」で一番好きな曲。というか、この世にある数多ある歌の中で最も好きな曲の一つです。少年が少女に手紙を送る。季節折々のものを封筒に入れて送る。ただそれだけの歌なのに、聴いてると涙が出てきます。作詞は歌人の俵万智。こんな歌詞は本物の詩人にしか作れないでしょう。福田和禾子の曲も美しくて美しくて。
あしたははれる
おさむおにいさん作詞作曲。辛いとき苦しいとき、いつもこの曲を聴き返しています。「げんきだせ なみだふきとばせ こえをあわせうたおう あしたははれる」。衒いのない真っ直ぐな言葉に、いつだって励まされます。
にじのむこうに
「おかあさんといっしょ」を代表するといっても過言ではない、名曲中の名曲。これもおさむおにいさん作詞作曲です。どれだけ天才やねん。だいすけおにいさんがうたのおにいさんとして最後に歌ったのもこの曲でした。本当に、ありがとうございました!
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