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ΕΚ ΤΟΥ ΜΗ ΟΝΤΟΣ

熱い自分語り

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「善い神と悪い神」

 ハリール・ジブラーンのThe Madmanをホイホイ訳しましょうのコーナーです。テクストは偉大なるProject Gutenberg Australia*1です。今回訳したのは'The Good God and The Evil God'という話。たぶん、神様の間ではあるあるな話なんでしょう。実際、わたしたちが信仰してるのってどっちなんでしょうねえ。

 

 

The Good God and The Evil God


The Good God and the Evil God met on the mountain top.

The Good God said, “Good day to you, brother.”

The Evil God did not answer.

And the Good God said, “You are in a bad humour today.”

“Yes,” said the Evil God, “for of late I have been often mistaken for you, called by your name, and treated as if I were you, and it ill-pleases me.”

And the Good God said, “But I too have been mistaken for you and called by your name.”

The Evil God walked away cursing the stupidity of man.

 

善い神と悪い神


善い神と悪い神が山頂で鉢合わせた。

善い神は言った。「御機嫌よう、兄弟」

悪い神は何も答えない。

善い神は言った。「今日は機嫌が悪そうですね」

「ああ」と悪い神は言った。「近ごろはお前に間違えられることが多くてな。お前の名前で呼ばれて、お前みたいに扱われるんだ。気分が悪いよ」

善い神は言った。「でも、わたしもあなたに間違われたり、あなたの名で呼ばれたりしますよ」

悪い神は立ち去った。人の愚かさを罵りながら。

 

 

ハリール・ジブラーンの詩 (角川文庫)

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