ΕΚ ΤΟΥ ΜΗ ΟΝΤΟΣ

熱い自分語り

イングマール・ベルイマン『秋のソナタ』――瞬間と持続

「ぼく、おとうさんのこと、すごく好きなんだ」「うへぇ!」「……なに、うへぇって」「いやなんとなく」「好きって絶望だよね」 桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』*1 *1:桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』角川書店、2009年、53頁。

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「野望」

今日はあったけーハリール・ジブラーンのThe Madmanをゴリゴリ訳すっぺかのコーナーです。テクストは洗濯物が凍ったりしないお国のProject Gutenberg Australia*1です。今日訳したのは'Ambition'という作品。風が吹けば桶屋が儲かる理論ですかね。かなりブラ…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「色んな顔」

はいさーーーーいハリール・ジブラーンのThe Madmanをだらだら訳してくんぞのコーナーです。テクストはくらい夜の とばりが消える 朝が来たら ねむりから さめてほしいの 私のProject Gutenberg Australia*1です。今日訳したのは'Faces'という作品。メッチャ…

秋山晟『空になる青』――うつくしい子供

力強く、もろく、素直じゃないけどストレートな君たちの交わす言葉は、一歩離れて見ている私たちには痛く、でもやっぱり、どうしてもあたたかい。内側に、光るクラックを包んでいる透明な結晶をひとつ、いただきました。 芦奈野ひとし「青の子供達」*1 *1:秋…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「戦争」

月曜で死にそうだけどハリール・ジブラーンのThe Madmanを訳すぜのコーナー。提供は不滅の英雄Project Gutenberg Australia*1です。今日訳したのは'War'という作品。タイトルも含め、何とも恐ろしくおぞましい内容です。でも、このおぞましさはこの世の中で…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「柘榴」

日曜の夜にハリール・ジブラーンのThe Madmanを訳しちょたるだぜよのコーナーです。テクストはお目目の恋人Project Gutenberg Australia*1です。今日訳したのは'The Pomegranate'という作品。老害の自分語りは良くないねえという内容ですかね。はい、すみま…

【歌詞和訳】Memories of You

【北村英治 ☆ Clarinet】 ♪ 北野タダオ & A.J.O =p6= [ HD or &fmt=35] 北村英治マジで愛してる。

【歌詞和訳】I Didn't Know What Time It Was

リチャード・ロジャースとロレンツ・ハートの黄金コンビが作った数え切れないほどの名曲の一つ。'Manhattan'に並んで、このコンビの最高傑作だと自分は思ってます。若くて何かに夢中になっているときは、今が何時何分かなんて気にしないもの。でも、いざ夢か…

記憶と星座

ヨコハマ買い出し紀行ドラマCDオーダー13に入っているGONTITIのa summer’s melody。その歌詞で、自分の一番好きだったところに”to the sand and the sea”というのがあった。この”sea”の後の間に何とも言えぬ余韻があってよかったのだ。しかし、このたびa sum…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「聖なる街」

ようやく金曜だやったぜいハリール・ジブラーンのThe Madmanを和訳したるぜのコーナーです。テクストはいー仕事してますねーProject Gutenberg Australia*1です。本日訳したのは'The Blessed City'という作品。とある男が体験した世にも奇妙な物語。かんっぜ…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「神」

ハリール・ジブラーンのThe Madmanを訳しちゃりましょうのコーナーです。テクストはいつもオージービーフにはお世話になってますProject Gutenberg Australia*1です。今日紹介するのは'God'という作品。神話的にして甘美な一篇です。実はこいつを訳したのは…

夜更かし気晴らしカントリーマアム

眠れない時には無理に寝ないで、勉強でもすればいいんだ。そう言っていたのは、高校の時の理科の先生だった。伊奈かっぺいをちょっとふっくらさせたような風貌で、ギターが大好きな音楽狂だった。よく授業にギターを持ち込んで、化学や生物の事項について、…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「墓掘り」

明日は休日出勤ですが知らねえわボケクソハリール・ジブラーンのThe Madmanを訳してやるのコーナーです。テクストはああ日本よりかはずっとましな労働環境なんだろうなProject Gutenberg Australia*1です。今日訳したのは’The Grave-Digger’という小品。狂人…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「そして、ぼくの喜びが生まれたとき」

富めるときも病めるときもハリール・ジブラーンのThe Madmanを訳しませうのコーナーです。テキストは我らが英雄Project Gutenberg Australia*1です。今回訳したのは、'And when my Joy was born'という作品。悲しい、悲しいお話です。 *1:The Madman by Kahl…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「ぼくの悲しみが生まれたとき」

ハリール・ジブラーンのThe Madmanをひたすら訳してやろうじゃないかのコーナーです。テキストはいやーいつもお世話になっておりますProject Gutenberg Australia*1でございます。今回訳したのは、'When my Sorrow was born'という作品。『この世界の片隅に…

呉と閖上――『この世界の片隅に』を巡る自分語り

※この記事には『この世界の片隅に』のネタバレとかが満載だと思うので、必ず観てから読んでください。 ※ここに書いているのはあくまで筆者個人の解釈です。間違っていたなら教えて下さい。 ※東北で311を経験した立場から書いていますが、あくまでこれは個人…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「狐」

ハリール・ジブラーンThe Madman和訳。テキストProject Gutenberg Australia*1。作品'The Fox'。超短い。いい。 *1:The Madman by Kahlil Gibran

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「挫折」

今日もじゃんじゃん訳しますよーハリール・ジブラーンのThe Madman和訳コーナーのお時間です。提供はミナミノミナミノ凄い奴Project Gutenberg Australia*1です。 今回訳したのは'Defeat'という作品。こいつにはあたくしちょいと思い入れがあります。ハリー…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「磔刑」

三が日も終わりますが今日も今日とてハリール・ジブラーンのThe Madmanを訳してきます。テキストは、我らが同胞Project Gutenberg Australia*1です。今日訳したのは'Crucified'という作品。マロン派のキリスト教徒に生まれながらも、ニーチェに傾倒し、独自…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「賢王」

ハリール・ジブラーンのThe Madmanより、今日は'The Wise King'を訳しました。テクストは我らの恋人Project Gutenberg Australiaです*1。とある街に起こった悲劇の話。たぶん、これと同じ悲劇がこの世界のあちこちで起こっているんだと思います。 *1:The Mad…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「別の言語」

新年あけましておめでとうございます。今年も相変わらずハリール・ジブラーンのThe Madmanをこつこつ訳してこうと思います。今年の折り返し地点までには全部訳せると思うので、そっからはまた別の作品を訳してこうと思います。今日のは'The Other Language'…

現実対茶番――第67回NHK紅白歌合戦「紅白対ゴジラ」を雑に振り返る

記憶を頼りに振り返ってみます。間違ってたらすいません。 ・OP曲の"fly into the sun"が鷺巣オブ鷺巣曲だったので初っ端から滾る。 ・ゴジラが出ない。本当に出ない。 ・前半ゴジラ一回も出ない。テロップで後半出ますみたいなのが出たので後半までネットや…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「天文学者」

今年最後の更新っす。ハリール・ジブラーンのThe Madmanをひたすら訳してくシリーズですが、今回はThe Astronomerという小品を和訳してみました。テクストはおなじみProject Gutenberg Australia*1です。大切なものは、全部自分の中にあるという、ありきたり…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「七人の自己」

今日も今日とてハリール・ジブラーンのThe Madmanを訳していきます。テクストは毎度おなじみProject Gutenberg Australia*1です。今回お送りするのは'The Seven Selves'という作品です。七、という数字は、ジブラーンの詩に度々出てきますね。こいつの意味す…

尾崎かおり「ラブレター」――神様のように愛すること

愛は無条件であるとき超自然的である。無条件な愛は狂気(愚かさ)である。 シモーヌ・ヴェーユ『カイエ4』*1 はじめに 少し前に岡田斗司夫の『この世界の片隅に』評を観た*2 。その中で彼は、感動の一番すごい領域っていうのは、泣くことでも笑うことでもな…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「大いなる思慕」

じゃんじゃん行きますよー。ハリール・ジブラーンのThe Madmanのお時間です。テクストは皆大好きProject Gutenberg Australia*1です。今回お送りするのは'The Great Longing'ちう作品です。神話的で壮大ながら、恐らく思春期に誰もが抱いたであろう感情が描…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「いかにして狂人になったか」

今日訳したのは、The Madmanの冒頭を飾る作品'How I Became a Madman'です。順番適当に訳してるので、何でか三番目になってしまいました。気にしない気にしない。 この作品では、表題にもなっている「狂人」がどのようにして生まれたのかが描かれてます。詩…

永遠のことば――志樹逸馬の詩的世界

むかし教会に通っていたとき、ごくごく内輪の会でハンセン病詩人の志樹逸馬について話す機会がありました。せっかくなので掲載します。 志樹逸馬の詩集はこれまで二冊公刊されています。 ・『志樹逸馬詩集』方向社、1960年。 ・『島の四季――志樹逸馬詩集』編…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「眼」

毎度おなじみ、ハリール・ジブラーンの『狂人(The Madman)』のお時間です。子の記事はProject Gutenberg Australia*1の提供でお送りします。今回お送りするのは「眼(The Eye)」と題されたコミカルな小品。愚者の楽園の連中には付き合ってらんねえってお…

【詩和訳】ハリール・ジブラーン『狂人』より「友よ」

レバノン出身の宗教詩人ハリール・ジブラーン(Khalil Gibran)(1883-1931)の散文詩集(たまに普通のいわゆる詩もあるよ)『狂人(The Madman)』(1918)を時間があるときにちょっとずつ訳してこうと思います。テキストはProject Gutenberg Australiaのもの…