ΕΚ ΤΟΥ ΜΗ ΟΝΤΟΣ

熱い自分語り

映画

【歌詞和訳つき】『ブレードランナー 2049』と"One For My Baby (And One More For The Road)"

名高き『ブレードランナー』を観たのは何年も前のこと、大学図書館でのことだった。そこまで悪くはなかったけれど、自分にとってあまり響く作品ではなかった。当時は革新的だった世界観も、多くのエピゴーネンに触れていた自分にとっては、単なる歴史的遺物…

【歌詞和訳】Patti LaBelle / If You Asked Me To(『007 消されたライセンス』EDテーマ)

1989年公開の映画『007 消されたライセンス』は、シリーズでもかなり異色の作品でした。ボンドの親友であるフェリックス・ライターが麻薬王に襲撃され、彼の花嫁が殺され、フェリックス自身も大怪我を負う。ボンドはMI6からの指令でなく、自身の意志で彼の復…

『レディ・プレイヤー1』のネタバレ感想

4月14日金曜日、俺は命懸けて定時ダッシュをして、電車を乗り継ぎ、劇場に向かった。IMAX 3Dのドでかいスクリーンで、公開初日にスティーヴン・スピルバーグの『レディ・プレイヤー1』を観るためだ。金曜夜という微妙な日時だったが、客席はかなり埋まってい…

The Things I Did Last Summer

今日は仕事が半ドンだった。帰りに会社近くのイオンに入ってるTSUTAYAを物色してたら、奇跡的に『君の名は。』が一枚残っていた。即座に借りて、スーパーで鯵の南蛮漬けを買って、帰って飯食ってから久しぶりに観た。大体一年ぶりくらいだろうか。記憶に違わ…

【歌詞和訳】Will this be the song I'll be singing tomorrow(『死亡遊戯』EDテーマ)

うちの母親は大変立派な人間で、物心ついたばかりの俺にブルース・リーの映画をたらふく与えてくれた。小さい自分には難しい話は何も分からなかったけれど、格好いいヒーローがカンフーで敵をやったらめったら倒しまくるのは痛快だった。それから今に至るま…

【歌詞和訳】Paul McCartney and Wings / Live and Let Die(『007 死ぬのは奴らだ』OPテーマ)

どうも、不詳わたくしめ、ムーア・ボンド原理主義者の母を持つダルトン・ボンド原理主義者でごぜえます。どうも、どうも。自分は割と映画が好きな部類なのですが、間違いなく母の影響だと思います。うちの母は60年代~70年代の娯楽映画がたいそう好きな人間…

今日という日に、ゴジラについて――あるいは、不幸にも『シン・ゴジラ』が傑作となってしまった件について

ゴー! ゴー! 123 3456345678 ギャー!怪獣サマのお通りだカッコよくなんでも ブッ飛ばせ!ゴーゴー ゴジラは 放射能ミ ミ ミニラも ポーッポーポドッスン ガッタン ドッスン ガッタンみんなこわしてしまうけどごめんよ かんべん おれたちも生きてゆくのは きび…

新海誠『言の葉の庭』――空から降る一億の新海汁

きっちり足に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていけるはずだ。そう心のどこかで思いつづけ、完璧な靴に出会わなかった不幸をかこちながら、私はこれまで生きてきたような気がする。行きたいところ、行くべきところぜんぶにじぶんが行っていない…

【歌詞和訳】Cliff Richard and The Shadows / Shooting Star(劇場版『サンダーバード』挿入歌)

今日はサンダーバード熱がやばいので勢いに任せてもういっちょ。1966年の劇場版『サンダーバード(Thunderbirds are Go)』から、この曲を訳してみました。サー・クリフ・リチャードのハスキーな声がオラオラな歌詞に超合ってて最高。あと、劇中でのPVも大変…

イングマール・ベルイマン『秋のソナタ』――瞬間と持続

「ぼく、おとうさんのこと、すごく好きなんだ」「うへぇ!」「……なに、うへぇって」「いやなんとなく」「好きって絶望だよね」 桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』*1 *1:桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』角川書店、2009年、53頁。

呉と閖上――『この世界の片隅に』を巡る自分語り

※この記事には『この世界の片隅に』のネタバレとかが満載だと思うので、必ず観てから読んでください。 ※ここに書いているのはあくまで筆者個人の解釈です。間違っていたなら教えて下さい。 ※東北で311を経験した立場から書いていますが、あくまでこれは個人…

「シン・ゴジラ」の構造、牧悟郎の真意――本多映画とエヴァとの間

「説明しよう」とぼくは言った。「<正義>には、われわれの主張では、一個人の正義もあるが、国家全体の正義というものもあるだろうね?」「ええ、たしかに」と彼は言った。「ところで、国家は一個人より大きいのではないかね?」「大きいです」と彼。「す…